セイントオクトーバー #12 「 ロリ純愛!ソフィアの愛は超輝いて・・ 」


ジャッジメントに二度目はない──


以前からこのことに関してはこのブロ グ上でも何度もコメントしてまいりました。
第5話にしてエルロックは二度目のジャッジメントを受け、消滅。
このときからいずれ来るであろうこの展開に関しては想いを馳せておりました。


前回の話で、一度目のジャッジメントを受けたソフィ ア部長。
しかし彼女は諦めなかった。クルツ社長への想いが勝っていた。
自らの消滅の恐怖より、クルツ社長に振り向いて欲しいという想いが強かった。
もし、フィレーナや星蘭のように、一度目のジャッジメントを受けたことで退場していたなら…。



ユアンくんはついに真相の一端を語り始めます。
自らの存在のこと、対となる存在のこと。
その真実を知り、小十乃はその事実に俄然燃え上がります。
無邪気に「私強いんだから! ジャッジメント!」とはしゃぐ小十乃に対し、ヨシュアは言いました。


「小十乃さんが傷つくのが心配なんです」


この言葉を、小十乃はどう受け止めたのか。
視聴者にとっては、ジャッジメントの真実は既に周知の事実。
ヨシュアのその言葉は、いずれ来るであろう破綻の瞬間を容易に想像できてしまう、そんな言葉。



ソフィ ア部長は、狂気に包まれながら、黒ロリたちに2度目の戦いを挑みます。
心にクルツ社長への想いだけを抱き、ただジャッジメントの少女を倒すことだけを願い、
自らの身を少しも顧みることなく、ただ、その想いだけで。
その姿に小十乃は動揺し「かわいそう…」という想いが心の中に芽生えます。



そして──運命のとき。


クルツ社長を庇い、2度目のジャッジメントをその身に受けるソフィ ア部長。
かりそめとはいえ愛に包まれて消滅のときを迎えたのは、彼女にとっては幸せだったのか。


小十乃はそのとき初めて、ジャッジメントの真実を知ります。
自らのしたことの重さ。人を消滅させたという真実──言い換えれば、"殺してしまった"という事実。
恐らくは自分に与えられた能力について、「正義の 味方」くらいにしか
思っていなかったであろう彼女にとって、受け止められないほど重い重い現実が襲い掛かります。



そして──絶叫。



このシーンでの片岡 あづささんの演技は身を削るような、迫真の、素晴らしい生々しさでした。
棒読 み声 優と思いつつ、まだ若いんだから今後に期待と思っておりましたが、
むしろその拙さが今回に関しては非常にプラスに働いていたのではないかと思います。



"取り返しのつかないことをしてしまった…!"


小十乃はそう絶叫します。
果たして、彼女に立ち直る道は用意されているのでしょうか?
今後登場が予想される、エルロックの妹君の動向が気になるところ。
今回のお話ではまだエルロックを消滅させてしまっていたことに対して思い至っていない様子。
更なるどん底に叩き落される要素は、まだ揃っています。



長々と勢いで書いてきましたが、今回はこういったどす黒い展開だけではなく、
細かい演出、テンポのよさ等々、素晴らしい出来となっておりました。
クルツ社長にせよ、ユアンくんにせよ、なかなかいい味を醸し出しております。



次回、どんな雰囲気でこの作品は幕を開けるのでしょう?
とても楽しみです。

                                       (3:49)