その背信行為、私は唾棄する


バンダイビジュアル<4325>が親会社のバンダイナムコホールディングス<7832>からの
完全子会社化を企図したTOBを受け入れることが発表されました。友好的TOBです。



でもね、私、憤りが隠せません。
株式売買を初めてまもなく2年、損をして哀しい想いになったことは多々あれど、
ここまで裏切られたと感じたことはありません。



私は今までバンダイビジュアルの株式を幾度となく売買してきました。
基本的に長期で保有してきましたが、お金が入用になったときには一時的に売却したり、
あまりに下落が酷いときには一時的に手放したりと、売買も割としていました。
この2年の間で日数だけなら1年半くらいは保有していたでしょう。
ただ、現在は保有していません。先月くらいに売却しています。
いろいろ理由はありますが、一番の理由は最近の作品群にあまり期待が持てなかったからです。


トータルでの損益は少なく見積もって-30万ほど。多く見積もったら50万くらい損してるかもしれません。
株を初めて2年間で、一番損失が大きかったのはこの銘柄です。それだけは間違いなく。
それでも私はアニメが好きです。だからこそ応援の意味もこめて買っていました。
損とか得とか抜きで、もちろん利益が出れば嬉しいですが、
そういうことを度外視してでも買って来ました。
投資という意味ではある意味間違っており、ある意味で正しい、それが私のスタンスでした。



何故私が憤っているか。
株主のことを大切にする、大切にしたいという発言を株主総会で幾度となく繰り返していながら、
結局は全てを反故にしたという、その一点。
個人株主を増やしていきたい、大切にしたい、魅力的な優待を用意したい、
私は経営陣のその言葉を信じたからこそ、30万以上損をしても、まあいいかと、
5年、10年のスパンで考えて買ってもいいと思っていました。
それが、この展開。私にとっては最悪のシナリオです。


私は株主総会で、バンダイビジュアルの経営陣が「今後も独立を維持していく」という主旨の
発言をしていたことを決して忘れませんよ。親会社のバンナムとの関係の中でも、
「株主にとって一番よいように…」という主旨の発言をしていたような記憶もあります。
その半年後にTOBで完全子会社化。つまりは必然的に上場廃止
優待もなくなるでしょうね。
親会社の意向が働いたのでしょうが、それは確実に背信行為であり、私にとっては唾棄すべき行為です。



長期保有の株主の方々は、恐らくみんな損失を抱えたままでしょう。
私が初めてこの株を買ったときで508,000円。
その後、記憶が確かなら590,000円くらいまで上がりました。
でもそれでも利益確定せずに保有し続けました。前述の通り、利益よりもアニメが好きだから、
バンダイビジュアルを応援したいと思っていたから。
ライブドアショック後、急落。ずるずる下げ、一時的に反発はしながらも、
下げ続け、このところ20万円台前半で推移していました。
この数年間保有しているホルダーの平均買い付けは30万〜35万円くらいが多いと思います。
TOB価格はここ数年の最安値、年初来安値圏で揉んでいた価格にプレミアムをつけた金額で、
287,000円です。今日の終値が219,000円なのでそれと比べたらかなりの金額ですが、
恐らく長期で保有して応援し続けていた人たちが一番救われない。
恐らくバンダイビジュアルが本当に好きだから、アニメが好きだからと
買っていた人が一番救われない。
私のスタンスと同じで、優待と配当が何年も貰えればそれでいいと考えていた方がきっといるはず。
含み損を抱えながらもそれで満足していた方が結構な数いるはずです。


個人株主を大切にしたい、優待を充実させたい、独立は維持する──
その言葉は今や完全に裏切られました。
僅か半年。半年前の約束を反故にされました。
こんな会社を、どうして応援出来ましょう?



話は変わりますが、最近の作品群も、疑問符をつけたいものが多かった。
キャベツこと「夜明け前より瑠璃色な」や「キスダム」のような低クオリティの作品、
こどものじかん」のようなぐだぐだの騒動──。



もう、これ以上は何も言いません。
とにかく呆れた、哀しかった、本当に憤りが抑えられなかった。


現在、私は月にTVアニメのシリーズのDVDを月に10本ほど買っております。
ですが、その中にバンダイビジュアル作品が1作品も含まれていない時点で、
この会社と決別することに関しては何の後悔もありません。




願わくは、今後、どうか、バンダイナムコHDの完全子会社となって以降にも、
魅力的な作品を作って、失望した私をも唸らせるような作品を作って見返してくれることを──


それまでさよなら、バンダイビジュアル
ありがとう、楽しかったよ。
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